カムチャツカ直伝・サケ餃子の作り方 渡部裕

 (初出/友の会ニュースNo.73 2009.12.21)

 

 ロシア語でペリメニという水餃子は、今ではごくありふれた家庭料理の一つといってよいでしょう。かつてペリメニはごちそうの部類に入る料理とみなされ、とくにシベリアでは正月を祝う料理のひとつでした。ペリメニを一度にたくさん作って冷凍する習慣はこうした正月料理であったことと無縁ではないと思われます。ペリメニの具材は牛肉や豚肉、マトンなどの挽肉とタマネギのみじん切りなどを混ぜたものが多いようですが、他の具材も使われています。

  ソ連時代、カムチャツカでは、肉といえばトナカイ肉のことを指していましたので、トナカイ肉の挽肉を使うことも多かったと聞いています。

  今回、紹介するペリメニはカムチャツカでよく作られているサケの挽肉を使ったものです。

(具材の作り方:サケ1尾分あたりの分量/約10人分)

@サケの身(カムチャツカではギンザケ1尾分を使いました)とタマネギ1個をミンチにし、
A塩 少々、 
B胡椒 少々、
C全卵 1個、
D刻んだニンニク片 3-4個分
E水を少しずつ混ぜ(牛乳を加えてもよい)あわせる。まぜる作業の後半に
Fみじん切りにした生の、あるいは乾燥して粉末になったディル(ハーブの一種)を加えます。
  よく混ぜて手になじむようになったらできあがりです。

(生地づくり)

@強力粉350g、
A薄力粉350gを大きめの器にいれ
B全卵2個分、
C塩少々、
D水を適量いれてよくこねて、丸くまとめて少し置きます。

(皮づくり)

生地に粘りがでたら小玉にして、
  (a)棒で薄くのばした生地にコップをあてて丸くくりぬく(直径6-7cm)か、
  (b)棒状にしてナイフで適当にきり、それぞれを棒でのばします。

(ペリメニの仕上げ)

(1) ふつうの餃子のように具材を皮につつんで閉じます。
(2) つつみおわった餃子を水平においた状態で端と端をあわせてつないで丸い形にします。(右図を参照にしてください)

(ゆで方)

たっぷりのお湯でゆでます。4〜6分で浮かんできたら取り出します。

(食べ方)

熱々のうちに、マヨネーズ、バター、スープなどとあわせて食べます。
バターと醤油にからめて食べるのもおすすめです。

(2012.2.9掲載)

 

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