H1.124

シャマン用打奏膜鳴楽器<太鼓>

Shaman's Drum

サミ

Sami

スウェーデン/キルナ

Sweden/ Kirna

l.42.0xw.31.0

木[白樺] 皮

太鼓の皮の表面に引かれている横線より、上が神々の世界、下が現実の世界を表しています。現実の世界の中央にある従事の中心は太陽を表現し、その左の人間は晴天を、右の人間は降雪を象徴しています。

またこの世界にはトナカイ、クマ、ヘラジカ、オオカミ、ライチョウといったサミを関係の深い動物が描かれています。

太鼓の縁には三角形を二つ並べたコタ(テント)、左下には梯子のついた高床式の貯蔵庫、下には壁が縦横の線で描かれている丸太小屋が見られます。すなわち、神々の住むところを含めたサミの世界がこの太鼓の皮に描かれています。

指針(太鼓の上のT字のもの)は、シャマンが占いをするときに、用いられます。皮と地面とが水平になるように太鼓を握り、皮の上に指針を置いて、ハンマーで太鼓をたたきます。その時、指針が文様の上、つまりサミの世界をどのように動いたかで将来を占います。

(北方民族博物館だよりNo,10」)

 

 

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